この記事でわかること
- 退職後の健康保険3つの選択肢(任意継続・国保・扶養)の違い
- 月収別の保険料比較シミュレーション
- 自分に合った選び方のポイントと手続きの期限
退職後は健康保険を自分で選ぶ必要がある
会社を退職すると、翌日から会社の健康保険(協会けんぽや健康保険組合)の被保険者でなくなります。2025年度現在の情報をもとに執筆しています。
退職後の健康保険は自分で手続きをする必要があり、選択肢は大きく3つあります。どれを選ぶかによって毎月の保険料が数万円変わることもあるため、退職前に必ず把握しておきましょう。
3つの選択肢を比較する
①任意継続(在職中の健康保険を継続)
退職前に加入していた健康保険を最長2年間継続できる制度です。手続きは退職日の翌日から20日以内に、加入していた健康保険組合または協会けんぽに申請します。
保険料は在職中に会社が負担していた分も含めた全額を自己負担します。ただし、退職時の標準報酬月額を上限として計算されます。健康保険組合によっては協会けんぽより給付が充実しているケースもあるため、加入先を確認しておきましょう。
②国民健康保険(国保)
市区町村が運営する健康保険です。退職日の翌日から14日以内に居住している市区町村の窓口で加入手続きをします。保険料は前年の所得に基づいて計算されるため、退職直後でも在職中の収入が高かった場合は保険料が高くなることがあります。
③家族の扶養に入る
配偶者や親などが会社の健康保険に加入している場合、被扶養者として加入できます。この場合は保険料の自己負担がゼロになります。ただし年収130万円未満(60歳以上は180万円未満)などの条件を満たす必要があります。
保険料の比較シミュレーション
月収30万円(標準報酬月額300,000円・19等級)で退職した場合の月額保険料の目安です(東京都・協会けんぽ加入だった場合)。
| 選択肢 | 月額保険料の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 任意継続 | 約29,940円 | 健保のみ(国民年金は別途月16,980円) |
| 国民健康保険 | 前年所得による | 市区町村・前年所得で大きく変動 |
| 家族の扶養 | 0円 | 年収130万円未満などの条件あり |
※上記はあくまで目安・参考値です。実際の保険料は加入する保険者・前年所得・居住地によって異なります。
扶養に入れる状況なら保険料ゼロが最も有利です。扶養に入れない場合は、任意継続と国保の保険料を実際に試算して比べることをおすすめします。
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任意継続と国保の選び方
任意継続が有利なケース
在職中の標準報酬月額が低かった方や、健康保険組合の付加給付(高額療養費の自己負担上限が低いなど)を引き続き使いたい方は任意継続が有利な場合があります。また、任意継続の保険料は2年間変わらないため、当面の保険料を固定できるメリットもあります。
国保が有利なケース
退職後に収入が大幅に下がる予定がある場合、翌年の国保保険料が下がることがあります。また国保は就職・扶養加入などのタイミングで脱退できますが、任意継続は保険料未払い以外での途中脱退が原則できません。将来の状況が不確定な場合は国保の方が柔軟です。
退職後の国民年金への切り替えも忘れずに
退職後は健康保険だけでなく、厚生年金から国民年金への切り替え手続きも必要です。退職日の翌日から14日以内に市区町村の窓口で手続きを行いましょう。2025年度の国民年金保険料は月16,980円です。健康保険と合わせると月5万円前後の負担になるケースもあるため、退職後の家計設計は早めに立てておきましょう。
退職後の保険料の全体像を把握するために、社保ジャッジのツール(https://tool.shaho-judge.com)で在職中の社会保険料と比較してみてください。
まとめ
- 退職後の健康保険は任意継続・国保・扶養の3択。それぞれ保険料と条件が大きく異なる
- 扶養に入れる場合は保険料ゼロで最も有利。入れない場合は任意継続と国保を比較する
- 退職後は健康保険に加えて国民年金への切り替え手続きも必要(14日以内)
退職前に選択肢を把握し、手続き期限を逃さないよう準備しておきましょう。
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本記事は情報提供を目的としており、税務・法律上のアドバイスではありません。正確な保険料は加入先の保険者または市区町村窓口にご確認ください。

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