この記事でわかること
- 年末調整で還付が発生する仕組み
- 会社員が使える主な所得控除の種類と控除額
- 申告を忘れると損をするケースと対策
年末調整とは何か
会社員は毎月の給与から所得税が「源泉徴収」されています。しかし年間の正確な税額は年末まで確定しません。年末調整は、1年間を通じて引かれすぎた(または不足した)所得税を12月の給与時に精算する手続きです。
多くの会社員は年末調整後に「還付金」を受け取ります。毎月の源泉徴収は少し多めに設定されているため、各種控除を申告することで差額が戻ってきます。申告を怠ると本来戻るはずのお金が戻らず損します。
会社員が使える主な所得控除の一覧
年末調整で申告できる主な控除は以下の通りです。控除額が大きいほど課税所得が減り、還付額が増えます。
| 控除の種類 | 控除上限の目安 | 条件・備考 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 最大48万円 | 全員適用(年収2,400万円超は逓減) |
| 生命保険料控除 | 最大12万円 | 一般・介護・個人年金の3区分合計 |
| 地震保険料控除 | 最大5万円 | 地震保険に加入している場合 |
| iDeCo(小規模企業共済等掛金控除) | 掛金全額 | iDeCo加入者は年間掛金が全額控除 |
| 配偶者控除・扶養控除 | 最大38万円〜 | 配偶者・扶養親族の収入・状況による |
| 住宅ローン控除(2年目以降) | 借入残高×0.7% | 初年度は確定申告が必要 |
※ 各控除の適用条件・計算方法は所得・状況によって異なります。上記は目安・参考値です。
iDeCoの節税効果が大きい理由
iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金は「小規模企業共済等掛金控除」として全額所得控除の対象です。社会保険料は下がりませんが、所得税と住民税の節税には強力に働きます。
例:年収600万円(所得税率20%)の会社員が月2万円(年24万円)iDeCoに拠出した場合
- 所得税節税額:240,000円 × 20% = 48,000円/年
- 住民税節税額:240,000円 × 10% = 24,000円/年
- 合計節税額:72,000円/年(月換算で6,000円相当)
※ 上記は目安・参考値です。実際の節税額は所得・控除状況によって異なります。
iDeCoは60歳まで原則引き出せない制約はありますが、節税効果の大きさは会社員の節税手段の中でもトップクラスです。NISAと組み合わせて活用することで、手取りを最大化しながら資産形成できます。
申告を忘れると損をするケース
以下のケースでは年末調整への申告漏れが多く、損をしている会社員が少なくありません。
- 年の途中でiDeCoを始めた・掛金を増額した(証明書の添付が必要)
- 生命保険に加入したが保険料控除証明書を会社に提出しなかった
- 配偶者の収入が変わったのに配偶者控除の申告を見直していない
- 地震保険料を払っているが控除申告をしていない
控除の申告し忘れは確定申告(翌年3月15日まで)で後から追いかけることもできます。過去5年分まで遡って還付申告が可能なので、気づいた時点で手続きを取りましょう。
お金の知識を体系的に身につけるには
年末調整・iDeCo・NISA・社会保険など、会社員が知るべきお金の知識は広範囲に及びます。通勤や家事の合間に学べるオーディオブックは、まとまった勉強時間が取れない社会人に向いています。
※ 本記事の計算結果はあくまで目安・参考値です。実際の保険料は加入している健康保険組合や標準報酬月額の決定時期により異なります。本記事は税務・法律上のアドバイスを提供するものではありません。個別の判断は専門家にご相談ください。

コメント