介護保険料とは?40歳から天引きされる仕組みを解説

2025年度現在の情報をもとに執筆しています。

この記事でわかること

  • 介護保険料が40歳から天引きされる理由と仕組み
  • 2025年度の保険料率をもとにした月収別の負担額シミュレーション
  • 40歳到達時・65歳以降で徴収方法がどう変わるか

「給与明細を見たら、40歳になった月から急に控除額が増えた」——そんな経験をした方は多いのではないでしょうか。その正体が介護保険料です。健康保険料や厚生年金とは別に、40歳から上乗せされるこの保険料、じつは仕組みを知っておくと納得感がぐっと変わります。この記事では、介護保険料の基本から計算方法、注意すべきタイミングまでわかりやすく解説します。

介護保険料の基本|そもそも何のための保険料?

このセクションでは、介護保険料がなぜ存在し、誰が対象になるのかをおさえます。

介護保険は、介護が必要になった高齢者を社会全体で支えるための制度です。自分がいつ介護を必要とするかわからないからこそ、みんなで少しずつ保険料を出し合うという考え方に基づいています。日本では40歳以上の全国民が加入対象で、年齢によって「第1号被保険者」と「第2号被保険者」の2種類に分かれます。

  • 第2号被保険者(40〜64歳):健康保険料に上乗せして給与・賞与から天引き。労使折半で負担。
  • 第1号被保険者(65歳以上):健康保険からは切り離され、各市区町村が保険料を個別に設定。年金から天引き(月額1万5,000円以上の受給者)。

給与所得者(会社員・公務員など)の場合、40〜64歳のあいだは健康保険料と一緒に給与明細に「介護保険料」として表示されます。毎月の天引きなので、気づかないうちに支払っている方も多いかもしれません。

徴収が始まる・終わるタイミングに注意

介護保険料の天引きは「40歳の誕生日の前日が属する月」から開始されます。たとえば5月15日生まれの方なら、前日が5月14日なので5月分の給与から天引きが始まります。

ただし、誕生日が1日の方は注意が必要です。たとえば5月1日生まれの方の場合、前日は4月30日となり、4月分の給与から天引きが始まります。1か月早く始まるので、給与明細が変わったときに「あれ?」と思うかもしれません。

65歳を迎えると、健康保険経由の介護保険料天引きは終了し、お住まいの市区町村が新たに保険料を設定・徴収します。全国平均では第1号被保険者の介護保険料は月額約6,000〜7,000円程度ですが、市区町村によって大きく異なります。

2025年度の介護保険料率と計算方法

このセクションでは、実際の保険料率と計算式をわかりやすく説明します。

厚生労働省の2025年度資料および協会けんぽの公表値によると、2025年度の協会けんぽの介護保険料率は労使合計1.60%、本人負担0.80%です。健康保険組合や共済組合では組合ごとに料率が異なるため、勤務先の担当部署に確認するのが確実です。

計算式はシンプルです:

介護保険料(本人負担)= 標準報酬月額 × 0.80%

標準報酬月額とは、実際の月給をもとに社会保険上で設定される「区切りの金額」のことです。健康保険と同じ等級表(1〜50等級)を使って決まります。

月収の目安 標準報酬月額(等級) 介護保険料(本人負担/月)
25万円 26万円(17等級) 2,080円
29〜30万円 30万円(19等級) 2,400円
35万円 36万円(22等級) 2,880円
50万円 50万円(27等級) 4,000円

※上記はあくまで目安・参考値です。実際の保険料は加入する保険者や料率によって異なります。

賞与にも同様に介護保険料がかかります。賞与100万円が支給された場合、介護保険料の本人負担は1,000,000円 × 0.80% = 4,000円です。標準賞与額には年間上限(573万円)が設定されています。

月収別シミュレーション|社会保険料の合計はいくら?

このセクションでは、介護保険料を含む社会保険料の総額を月収別に試算します。

実際の給与明細では、介護保険料は健康保険料・厚生年金保険料と一緒に差し引かれます。40〜64歳の方にとっては、この3つが毎月の社会保険料の「セット」になりますよね。以下の表で、代表的な月収ごとの負担額(東京都・協会けんぽ加入・2025年度)をまとめました。

月収の目安 標準報酬月額 厚生年金(9.15%) 健康保険(4.99%) 介護保険(0.80%) 社保合計(本人負担)
25万円 26万円 23,790円 12,974円 2,080円 38,844円
29〜30万円 30万円 27,450円 14,970円 2,400円 44,820円
35万円 36万円 32,940円 17,964円 2,880円 53,784円
50万円 50万円 45,750円 24,950円 4,000円 74,700円

※上記はあくまで目安・参考値です。実際の保険料は加入する保険者や料率によって異なります。

40歳になった月に手取りはどれくらい変わる?

たとえば月収35万円(標準報酬月額360,000円)の方が40歳を迎えると、介護保険料として毎月約2,880円が新たに天引きされます。年間では約34,560円の追加負担です。「少額では?」と感じるかもしれませんが、40〜64歳の25年間で積み上げると、月収50万円クラスなら累計約120万円にもなります(保険料率が一定と仮定した目安)。

また、標準報酬月額が等級の境界線付近にある場合は注意が必要です。たとえば月収269,999円(標準報酬月額260,000円)と月収270,000円(標準報酬月額280,000円)を比較すると、介護保険料だけで月160円の差が生じます。健康保険・厚生年金も同時に上昇するため、等級が1段階上がると社会保険料全体で月2,000〜5,000円程度増えるケースもあります(目安)。昇給や通勤手当の変更タイミングには少し意識してみると良いかもしれませんね。

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65歳以降はどう変わる?第1号被保険者の介護保険料

このセクションでは、65歳を境に変わる介護保険料の徴収方法をおさえます。

65歳を迎えると、これまで健康保険料に含まれていた介護保険料の天引きは終了します。代わりに、住んでいる市区町村が個別に保険料を計算・徴収する仕組みに切り替わります。市区町村ごとに独自の保険料率が設定されているため、同じ収入でも住む場所によって負担額が変わるのが特徴です。

年金受給額が月1万5,000円以上の方は、年金から自動的に天引き(特別徴収)されます。全国平均では第1号被保険者の介護保険料は月額約6,000〜7,000円程度とされていますが、お住まいの自治体によって大きく異なりますので、65歳が近づいたら市区町村の窓口や通知書で確認しておくと安心です。

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まとめ|介護保険料の3つのポイント

この記事で押さえておきたいことを3点に絞って振り返ります。

  • ①40歳の誕生日の前日が属する月から天引き開始。誕生日が1日の方は1か月早く始まるので要注意。
  • ②2025年度の本人負担率は0.80%(協会けんぽ)。月収35万円なら月2,880円・年間約34,560円の追加負担になります。
  • ③65歳以降は市区町村による徴収に切り替わる。保険料は自治体ごとに異なるため、事前の確認が大切です。

介護保険料は小さく見えて、長期間・確実にかかり続ける負担です。仕組みを理解して給与明細を正しく読めるようになることが、家計管理の第一歩になりますよね。また、昇給・転職・通勤手当の変更などで標準報酬月額の等級が変わると、介護保険料を含む社会保険料全体が変動することも覚えておきましょう。

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※上記の計算例はあくまで目安・参考値です。実際の保険料は加入する保険者や料率によって異なります。
本記事は情報提供を目的としており、税務・法律上のアドバイスではありません。正確な保険料は加入先の保険者または会社の担当部署にご確認ください。
2025年度現在の情報をもとに執筆しています。

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