ストックオプション行使時の社保・税金をわかりやすく解説【会社員向け】

この記事でわかること

  • ストックオプション行使時に発生する税金の種類
  • 社会保険料への影響(原則として対象外の理由)
  • 確定申告が必要になるケースと注意点

ストックオプションとは

ストックオプションとは、あらかじめ決められた価格(行使価格)で自社株を購入できる権利のことです。スタートアップ企業や上場企業の社員・役員に対して報酬の一環として付与されることが多く、株価が行使価格を上回っている場合に「行使」することで利益を得られます。

たとえば行使価格1,000円の権利を持っていて株価が2,500円のときに行使すると、1株あたり1,500円の差益が生じます。この差益に対して税金がかかります。

ストックオプションには「税制適格ストックオプション」と「税制非適格ストックオプション」の2種類があり、課税タイミングと税率が異なります。

税制非適格ストックオプションの課税(給与所得扱い)

多くの会社員が対象になるのが税制非適格ストックオプションです。行使時の差益(株価と行使価格の差)が「給与所得」または「一時所得」として課税されます。給与所得扱いの場合は累進課税が適用されるため、年収が高い人ほど税率が上がります。

年収(行使益含む) 所得税率(目安) 税金の概算(行使益100万円の場合)
〜195万円 5% 約5万円
195〜330万円 10% 約10万円
330〜695万円 20% 約20万円
695〜900万円 23% 約23万円
900万〜1800万円 33% 約33万円

※上記はあくまで目安・参考値です。住民税(10%)も別途かかります。実際の税額は各種控除の状況によって異なります。

行使益が大きくなると所得税・住民税の合算で40%超になるケースもあります。行使するタイミングや株数の分散を検討することが重要です。

税制適格ストックオプションの課税(譲渡所得扱い)

税制適格ストックオプションとして認定された場合は、行使時には課税されず、株式を売却したときに「株式等の譲渡所得」として約20.315%の税率で課税されます。非適格に比べて税率が低く抑えられる点がメリットです。

税制適格の要件は主に「年間の権利行使価額が1,200万円以下」「発行から2年以上・権利付与後2年以上経過後に行使」などがあります。自社のストックオプションが適格かどうかは、会社の株式管理担当部署や契約書で確認してください。

社会保険料への影響(原則として対象外)

ストックオプション行使益は、原則として社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)の計算対象になりません。社会保険料の基準となる「報酬・賞与」には、経常的に支払われる給与・賞与が含まれますが、ストックオプションの行使益は経常的な報酬とは異なるため、標準報酬月額に算入されないのが原則です。

ただし、会社の方針や付与形式によっては例外的に賞与として処理されるケースもあります。自社の経理・人事担当者に確認することをおすすめします。

確定申告が必要になるケース

ストックオプションで利益が出た場合は、多くのケースで確定申告が必要です。特に以下の場合は必ず確認してください。

  • 税制非適格ストックオプションを行使した場合(給与所得として年末調整に反映されないケースがある)
  • 税制適格ストックオプションで株式を売却した場合(証券会社での特定口座源泉徴収なしの場合)
  • 行使益が大きく年末調整だけでは精算が不完全な場合

確定申告の期限は翌年3月15日です。行使した翌年の申告を忘れないようにしましょう。不明点は税理士や税務署に相談することをおすすめします。

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まとめ

  • 税制非適格ストックオプションの行使益は給与所得扱いで累進課税される
  • 税制適格の場合は売却時に約20.315%の譲渡所得課税(税負担が軽い)
  • 社会保険料は原則として対象外。標準報酬月額には算入されない
  • 行使した翌年の確定申告が必要なケースが多い。税理士への相談も有効

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本記事は情報提供を目的としており、税務・法律上のアドバイスではありません。正確な税務処理は税理士または税務署にご確認ください。

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